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蒸気機関車D51の展示!道の駅あびらを楽しもう!

観光・歴史

札幌からおよそ50km。苫小牧(とまこまい)市や千歳(ちとせ)市に隣接する安平(あびら)町は、その立地の良さや積雪の少なさから、住みやすい町としても注目を集めています。

安平町の中心駅は、石勝線・室蘭線の追分(おいわけ)駅。南千歳駅の隣駅であり、特急列車もとまる大きな駅です。ちなみに安平駅もありますが、こちらは小さな無人駅となっています。面白いですよね。

そんな追分駅から徒歩15分ほど。国道234号沿いにあるのが、「道の駅あびら D51ステーション」です。

「道の駅あびら D51ステーション」の概要

この道の駅には、飲食もできる休憩スペースや、安平町の特産品やお土産が売られている売店があり、もちろん観光情報を仕入れることもできます。そして農作物直売所も併設しており、地元の方にとっても利便性の高い道の駅でしょう。

追分駅は閑散としており、町を歩く人もほとんどいなかったですが、この道の駅はたくさんの人で賑わっていました。イベントも行われており、人や物が集まる拠点になっていることはすぐに感じられました。

道の駅内部はこんな感じ。色々なお店がある一方、とても綺麗で開放的な空間です。ご覧のように休憩スペースがたくさんあるので、イートインやちょっとした時間調整にも使えます。道の駅あびらがオープンしたのは2019年のこと。綺麗なのも納得ですね。

鉄道車両の展示がある道の駅

しかし、この「道の駅あびら」は、それにとどまりません。非常に珍しいものが見られる道の駅なのです。

蒸気機関車、D51型、通称「デゴイチ」です。これが道の駅の中に展示されているのです。

デゴイチの周りには、鉄道関連の小物の展示が。

当時の備品が蒸気機関車の周りをぐるっと取り囲んでいます。ぜひ蒸気機関車の周りを一周して、じっくり眺めて見たいものです。小さいながらも、無料で入れることに驚かされるくらい、鉄道博物館のような趣でした。

私が訪問したとこは蒸気機関車は室内に入っていましたが、イベント時には外に出る時もあるようです。青空の下の蒸気機関車を見たいという方は、外で展示される日を調べておくことをお勧めします。大抵の場合は室内にいるようです。

ところで、展示されているのはデゴイチだけではありません。屋外に出ると、かつて北海道を走っていた鉄道車両、183系気動車が出迎えてくれます。

183系気動車は、1980年から2023年まで、北海道で運用されてきた鉄道車両です。車両の塗装は国鉄時代のものになっていますが、晩年の現役時は別の塗装で、石北線の特急「オホーツク」「大雪」として活躍していた車両です。

展示されている当該車両は、キハ183-214で、2018年に引退しました。大切に保存されています。

当該車両・キハ183-214は、私も現役時に乗ったことがある車両で、なんと運良く写真も撮っていました。私はこの塗装しか馴染みがないのですが、国鉄時代を知る人からすれば国鉄時代の塗装で展示してもらいたい、という人が多数であり、保存されるときは国鉄色に塗り替えられたのでしょう。

あとはたくさん貨車も並んでいます。階段で車両に近づけるようにもなっており、とても親切です。子どもも喜ぶでしょう。芝生もあるので、気持ちのいい時間を過ごせそうです。

鉄道に詳しくなくとも、みんなが楽しめる施設だと思います。

なぜ、蒸気機関車が展示されているの?

では、なぜここに蒸気機関車が展示されているのでしょう。

かつて安平町の中心駅、追分(おいわけ)駅付近には、追分機関区という機関区があり、大量の蒸気機関車が在籍していました。

追分は、夕張(ゆうばり)からの鉄道と、岩見沢(いわみざわ)からの鉄道路線が合流する場所。夕張の石炭や、空知(そらち)地方の石炭を大量の蒸気機関車が輸送していたのです。まさに蒸気機関車が行き交う「鉄道の町」であり、また晩年まで「蒸気機関車の町」であったのです。日本国内で、最後まで蒸気機関車の定期運用が残っていたのは、ここ追分でした。

そんなわけで、町の発展に寄与した蒸気機関車や、その他鉄道車両が展示されているのです。183系気動車も、かつて札幌からここ追分を通り、帯広・釧路方面へ向かう特急として運用されていました。

蒸気機関車だけじゃない道の駅あびらの魅力!

道の駅あびらの施設で、特に目立つのはベーカリーでしょう。実はこのベーカリーがかなりの名物で、地元の食材を使った焼きたてパンが食べられます。あとは、最初に触れた農作物直売所も魅力です。安平町はグリーンアスパラホワイトアスパラの名産地でもあったりします。

蒸気機関車だけを見て満足してしまうのは勿体無い、魅力溢れる道の駅です。

とはいえ、土産物でも、蒸気機関車D51や183系気動車をモチーフにしたお菓子などが売られており、道の駅としても鉄道展示を推しているのだ、ということが伝わってきました。やはり鉄道の恩恵を受けてきた町なのですね。

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