小樽・札幌と新千歳空港を結ぶJRの快速列車、「エアポート」。6両編成で、うち5両(4号車以外)が自由席車、1両(4号車)が指定席「uシート」です。果たして自由席にしようか、少し高いけど指定席にしようか、迷う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、快速「エアポート」の自由席の混雑具合や、自由席でも座るコツ、自由席乗車前に頭に入れておきたいことなどを解説します。またその上で、指定席利用をおすすめする場合もあわせて紹介します。
前提:快速エアポートはいつも混雑する
快速「エアポート」というと、空港利用者だけが利用するような名前ですが、実はそうでもありません。地元の方の利用も多い列車です。しかしそうは言っても、やはりメインの乗客は空港利用者になります。最近は特に外国人観光客も増えており、快速「エアポート」はいつも混雑している列車です。
札幌駅から新千歳空港へ行く場合
自由席で座りたいなら札幌始発の便を狙おう!
まず基本的な話ですが、快速「エアポート」には小樽発・札幌経由新千歳空港行きの電車と、札幌発新千歳空港行きの電車の2種類があります。どちらも札幌駅で大量の乗客が乗り込むわけですが、札幌駅から乗車する場合、札幌始発の列車を狙うべきなのは言うまでもないでしょう。実は小樽発の快速「エアポート」は、小樽〜札幌の区間利用者も多いので、札幌駅でもたくさん乗客が降りる傾向にはあります。そのため小樽始発の「エアポート」でも、札幌駅から座れる可能性というのは十分あるのですが、やはり札幌始発の方が難易度は低いです。
ホームで並ぶのは必須
そして札幌駅から快速「エアポート」で新千歳空港に向かう場合、ホーム上の乗車口で並んでおくのは必須です。発車直前に乗り込んだらまず座れません。
しかし、快速「エアポート」は10分〜15分おきに出ており、みんな先発のエアポートに並びますから(わざわざ先発のエアポートを見送る前提で次発のエアポートに並ぶ人はまずいません)、列の先頭に並びたい際でも最大15分前に並べば大丈夫、ということになります。実際は列の先頭に並ぶ必要は当然ありませんから(札幌始発の「エアポート」なら10番目くらいでも大丈夫でしょう)、まあすごく長い時間ホームで待たなくてはいけない、というわけではありません。10分ほどホームで並べば座れる、という風に考えてください。
札幌駅で座れなかったら・・・
やはり快速「エアポート」は空港まで乗り通す乗客も多いので、もし札幌駅で座れなかった場合、途中駅から座れるという期待はあまり抱かない方がいいでしょう。ただもちろん途中駅で降りる地元の方もいることはいますので、座りたくて仕方がない方は途中で降りそうな地元民らしきお客さんの前に立っているといいかもしれません(あまり推奨されるものではありませんが)。
指定席の利用もおすすめ
840円追加でかかりますが、4号車の指定席「uシート」を利用するのもおすすめです。指定席であれば、列車に乗り遅れさえしなければ確実に座れます。詳しくは以下の記事をご覧ください。
新千歳空港から札幌駅・小樽駅へ向かう場合
実は比較的座りやすい
小樽発・札幌発に比べると、結構座りやすいのが新千歳空港発です。札幌駅のように乗車口の列に並ぶ必要がある、ということは(ダイヤ乱れ時や早朝・深夜を除いて)あまりなく、基本的に電車がドアを開けて乗客を待っていてくれます。
何も考えずに新千歳空港駅の改札を入り、ぼーっとホームに辿り着くと、電車がすでにドアを開けて待ってくれていて、車内に少しずつお客さんが乗り込んでいく、というスタイルが多いです。
もちろん発車直前には満席になることも多いですが、札幌駅から乗り込む時のような熾烈な(?)座席の奪い合いの空気は感じません。札幌駅発車時と異なり、新千歳空港駅を出発する段階では地元の方の利用はほぼゼロですから、その点も大きいのだと思います。
もし乗車しようとした列車が満席の時は・・・
新千歳空港駅で乗り込もうとした電車が満席だった、というときもあるでしょう。しかしそのときは電車の発車時刻直前にホームに着いた、というケースがほとんどだと思います。
新千歳空港駅には1番線・2番線と2つのホームがあります。新千歳空港駅では、電車の発車直前になると、もう1つのホームに別の電車が入ってくるケースが多いです。別の電車が到着して、2つのホームが埋まった後、1つ電車が出ていくという仕組みです。
ですから、発車直前にもう一本電車が入ってくるということ(必ずではありません)を覚えておけば、後から到着した電車に真っ先に乗り込んでしまえばいいのです。当然、1本後ろの電車に乗ることになるので、札幌到着は10分〜15分遅れるでしょうが、それを気にしなければ確実に札幌まで座れますし、発車時刻までの待ち時間も座ったまま過ごせます。
新千歳空港駅で座れなかったら・・・
新千歳空港発の電車は、新千歳空港駅の隣の駅、南千歳駅でまとまった降車があります。南千歳駅はトマム・帯広・釧路方面や、苫小牧・白老・登別・函館方面への乗り換え拠点のため、札幌に行かずにこれらの地域へ向かうお客さんは南千歳で「エアポート」を降り、各方面の特急列車に乗り換えるのです。しかし席が空くほどか、というと、やはり札幌まで向かう乗客が圧倒的に多く、あまり期待はできないでしょう。
場合によっては指定席の利用も
以上のことから、新千歳空港→札幌で「エアポート」を利用する場合、札幌→新千歳空港での利用に比べると指定席を取る必要性は薄いかなと思います。とはいえ、指定席「uシート」はかなり快適なので、利用を考えてみるのもいいでしょう。特に長旅を終えて疲れている場合などはおすすめです。
札幌駅を跨いで利用するなら
小樽駅から新千歳空港、または新千歳空港から小樽など、札幌駅を跨いだ利用の場合、札幌駅で多くの乗客が入れ替わることを頭に入れておくといいでしょう。小樽から新千歳空港に行く場合も、札幌駅から座れるようになる可能性がありますし、逆方向でも札幌駅から座れる、という可能性があります。
また、小樽〜新千歳空港を通しで利用する場合は、1時間以上の乗車になりますから、4号車指定席「uシート」を取るのが賢いかもしれません。「uシート」料金は距離に関係なく840円です。
ちなみに指定席・uシートを取る場合、札幌〜小樽間は石狩湾がよく見えるので、小樽から札幌方面に向かって進行方向左側(海側)の座席を指定すると眺めがいいですよ。