「店の名前はねえなあ」
「次いつやっかはわからんね」
こんな店、存在するんですよ。私も本当に偶然に見つけたんです。
その店の人とお話ししている最中に、「この店うまそうだったってネットに書いといてさ!笑」と言われたので、本当に書いてしまいます。えへへ。
「世界一のやきとり」と評された店
この謎の店があるのは、室蘭(むろらん)です。室蘭といえば、やきとりが有名な場所。室蘭やきとりと言って、鳥ではなく豚を焼くのです。豚と玉ねぎを串刺しにして、やきとりを名乗るのです。豚なのに、名前はやきとり。それが室蘭やきとりです。
当然のことながら室蘭にはやきとりの美味しい店がたくさんあり、地元の人もやきとりをたくさん食べるようです。でもそんな地元の人たちも、ここは特別美味しいと言って、行列を成したというやきとりの店が、かつてはありました。しかしそんなやきとりの店も、店を畳むことになってしまったのです。(この店の名前は私は聞きましたが、念の為ここでは伏せておきます)
でも閉店した後も、時々その店のご主人が自宅の前でやきとりを焼き、地元の人向けに販売することがあるそうです。もちろん自宅で(趣味のような感じで)売ってるだけですから、店の名前はないのです。
食べログ?そんなのには当然出てきません。店の看板すらありません。営業すること自体が珍しい。そんな店です。まさに「謎の超名店」です。
これが謎の超名店だ!
そんな謎の超名店はこんな店です。場所は念の為伏せておきます。この店は実際ほとんど営業していないですし、本当に地元の常連さん向けなので、この記事を見てたくさんの旅行者がここに押しかけたら迷惑になるだろうと考えるからです。まあだからと言って、「この店うまそうだったってネットに書いといてさ!笑」とは(仮に冗談だとしても)言ってもらえたので、まあ店自体の写真を載せるくらいはいいでしょう。もちろん撮影許可もしっかりもらっています。店に関する全ての情報を伏せたら、ネットに書いたことによる店のメリットもなくなっちゃいますからね。
中も撮ってって!っと言ってくれたので一枚。やきとりの他に、つぶ焼きも売られてるんですね。
やきとりは1本130円。値段もかなり安いです。
こんな店どうやって知ったの?
こんな謎の店。普通観光客は知ることはできませんよね。私だって、本当に偶然に知った店なのです。何がきっかけかというと、むろらん温泉「ゆらら」で日帰り入浴をするのとついでに、周辺の観光情報を収集していたのです。「ゆらら」の近くには展望台があるので、歩いて行ってみようと思っていたのですが、温泉の受付の人にとても歩ける距離ではないし、道もわかりにくいと言われてしまったのです。私は歩く距離はあまり心配していませんでしたが、道がわかりにくいのは困ります。
そこで、そんな話を後ろで聞いていたおじいちゃんが「展望台まで俺が車で送って行ってやるよ」と言ってくれ、お言葉に甘えて車に乗っけてもらったんですよ。そのおじいちゃんがこの謎の店のご主人だったのです。
ちなみにご主人には、展望台だけでなく、その後「ゆらら」から東室蘭のホテルまでも車で送ってもらいました。めちゃくちゃ優しいですよね。
翌日、ぜひ遊びに来ていいよと言われていたので、ご主人の自宅、すなわち謎の店を訪ねましたが、あいにくその時やきとりの材料はなく、焼いてもらうことはできませんでした。ぜひ食べてみたかったですが、食材がないなら仕方ありません。(なお、お菓子とお茶をいただきました。何もかもすみません。)
いつ営業するの?
2023年は金曜日だけ営業していたとのことですが、ご主人によると、俺も田舎行かなきゃいけねえから、次はいつになっかわからんとのことでした。ご主人がしばらく自宅を離れるので、当面の間は店を営業できそうにない、ということのようです。
それでも、他の人からも色々と話を伺うと、ご主人は地元でかなり有名な方のようです。やきとりのファンもすこぶる多いので、ご主人も自宅を離れることを機に店じまいをしたいわけではないようです。ご主人が帰ってきたとき、できる時にやるという話をしており、本当に「いつ営業するか全くわからない」幻の店となっています。
いやあ、ものすごく美味そうだったから、食べてみたかったですけどね。