北海道ラーメン・札幌ラーメンを東京で食べると味が違うのはなぜ?

こんなこと思ったことないですか?北海道で食べたラーメンはあんなに美味しかったのに、東京で食べた北海道ラーメンにはそこまでの感動はなかった・・・あるいは、札幌で食べたラーメンと同じチェーン店なのに、東京の店舗はやっぱり札幌の店舗と味が違う。

割と多くの人が感じられていることなのではないかな、と思いますが、その理由として私が思うことを書いてみます。

目次

北海道と東京、決定的な違いってわかりますか?

東京にある「北海道ラーメン」を謳う店。私だって何回も行っています。

「北海道ラーメン」の看板を掲げている店には、集客のため「看板だけ」北海道の名前を使っているという店もないわけではないのでしょうが、結構本格的な北海道ラーメンの店も実は東京には多いです。中には、北海道で店舗を展開しているチェーン店が、東京に店を構えていたりもします。

「北海道のチェーンラーメン店」が東京に店を構えている場合、ラーメンの製法も北海道の店舗と同じでしょうし、なんなら材料も北海道から運んできているかもしれません。そのような店の場合、東京の店舗であっても、スープの作り方は北海道と同じ、麺の茹で方も同じ。ただ店がある場所が違うだけ。という具合になります。

スープの作り方も麺の茹で方も同じなら、北海道の店舗と東京の店舗で味が違うわけないじゃないか!と思われるかもしれません。では「北海道で食べるときと東京で食べるときで味が違うのは気のせい」なのでしょうか。いや、そんなことはないはずです。

ラーメンの大部分が全然違う!

ラーメンの最重要な構成要素

皆さん、ラーメンの構成要素ってなんだと思いますか?チャーシュー、味玉、麺、出汁、色々あると思いますが、ラーメンのうち大部分を構成しているのは「水」です。スープも当たり前の話ですが水からできていますし、麺を茹でるのも水です。ラーメンを構成するものの中で、圧倒的に一番比率が高いのは「水」なのです。

そして、北海道でラーメンを食べるときと東京でラーメンを食べるとき、スープの作り方も出汁のとりかたも、麺の茹で方も全部同じなのに、この「水」だけは違うのです。北海道なら北海道の水、東京なら東京の水で作られるからです。だから北海道のラーメンを東京で食べると、「味が違う」と感じるのだと私は思います。

北海道の水と東京の水は別物

東京と北海道では水が違うから味が違うんだ、という話をしましたが、特に、北海道の水と東京の水は全くの別物です。

水には「硬度」と言うものがあります。詳しく知らない方もいらっしゃるかもしれませんが、「軟水」「硬水」くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。硬度が低い水が軟水、硬度の高い水が硬水です。硬度は、カルシウムやマグネシウムをどれだけ含んでいるか、を示しており、カルシウム・マグネシウムを多く含む水が「硬度が高い」わけですね。そして硬度の違いは、水の味の違いにもつながります。硬度が高いと味にくせを感じたり、苦味を感じたりする一方、硬度が低いとまろやかな口当たりになります。

細かいことを無視して単刀直入にざっくり言うと、東京の水は「硬度が高い」水で、北海道の水は「硬度が低い」水なのです。さっきも書いたように、硬度が低い方がまろやかで口当たりがいいので、ラーメンのスープにするには相性がいいため、東京の「硬度が高い水」のスープには首を傾げ、北海道の「硬度の低い水」のスープは絶品、なんていう現象が起こるのだと思います。また、北海道発祥の店だと、「北海道の水」に合わせてスープの製法が考えられている、なんてこともあるでしょう。

北海道の味は北海道でないと食べられない

だから、北海道の味は北海道でないと食べられないのです。北海道にラーメン食べに行きたい!といっている友人を、「北海道ラーメンなんて東京でも食えるよ?アホだな!」と一蹴しているあなた。北海道ラーメンは、北海道でしか食べられないのです。そして、これはあくまでも個人的な感想ですが、全然味が違うんですよ。

北海道に限らない。本場の味は本場でしか食べられない。

この記事では、「北海道」のそれも「ラーメン」に焦点を当てましたが、実際にはこの話は北海道にも限りませんし、ラーメンにも限りません。お米とか、肉や魚に至るまで、なんでもかんでもそうなんですよね。スーパーで売られている「新潟県産コシヒカリ」の味と、本当に新潟で食べるお米の味は全く違いますし、そこら辺の店で食べる「讃岐うどん」と、香川県で食べる讃岐うどんはやっぱり別物なのです。物流が発達した現代でも、食べ物を語るときはやっぱり現地に足を運ばなければなりません。

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この記事を書いた人

道外出身・道外在住大学生。
小学生のころから北海道の魅力にとりつかれ、北海道旅行回数は30回超。
詳しくは「運営者情報」ページを参照。

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