美瑛へ向かう
ラーメンを食べたら、ニューヨークおじちゃんとはお別れ。おじちゃんはこのまま今夜の宿・層雲峡方面へ向かい、私は上川駅からJRに乗り、旭川経由で美瑛に向かおうと思います。
上川駅から乗る電車は13時ごろ発の「特別快速きたみ」。上川駅から電車に乗る際はなんか毎回この便な気がしますが、それだけ本数が少ないのです。


旭川駅で富良野線に乗り換え、美瑛へ向かいます。
レンタサイクル
と、美瑛駅に着いた途端、美瑛駅前のレンタサイクル屋さんに直行。自転車を借ります。美瑛観光は、レンタサイクルが最高に気持ちいいです。美瑛のサイクリングは、本当に気持ち良すぎるくらい気持ちいいです。
ただし、美瑛は坂が非常に多いので、電動自転車を借りるべきです。普通の自転車を借りるとかなりしんどいです。坂くらい全然余裕で漕げますよ!と昨年電動でない普通のママチャリを借りて色々回ろうとしたら想像以上にしんどくて、フラフラになった記憶も新しく、今日は迷わず電動を選びます。

小さな踏切をぴょんと越えて。なんだかおもちゃの世界みたいだね。

さあ、ここを左に曲がって美瑛の市街地から離れていきます。

道は緩やかな登り坂が続いていきますが、電動なので朝飯前です。


別になんの景勝地でなくても、なんだか自転車を止めてしまいたくなる美しい景色と、初夏の爽やかな風と匂いです。

美瑛の有名な景勝地の1つ、「ケンとメリーの木」に到着します。日産の車、4代目スカイラインのCMに使われた楽曲が「ケンとメリー 〜愛と風のように〜」という曲。このCMの映像にこの木が使われたことから、「ケンとメリーの木」と呼ばれるようになりました。2本の木が寄り添い合うように立っている姿が「ケンとメリーの木」という名前にぴったりですね。最初は片方の木がケンでもう片方がメリーなのかと思いましたが、どうもそういうことではないようです。
パッチワークの路
「ケンメリ」を出発し、さらに自転車を進めていきます。


北海道らしい牧草ロールも見えてきます。

道は丘の高低差にアップダウンしながら、右に左にカーブを描きます。この辺りは「パッチワークの路」と呼ばれ、道路からの景色そのものが非常に美しいです。

なだらかな丘陵、遠くの山々。これが美瑛だとつくづく感じます。

美瑛の木の中では一番有名なのではないでしょうか。「セブンスターの木」です。その名の通り、タバコ「セブンスター」のCMに使われた木で、素朴な佇まいがいいですね。

そしてセブンスターの木の横には、白樺の木がずらっと並んでいます。いかにも北海道を感じさせる、美しい風景です。

セブンスターの木を見たら、今度は左折して美瑛駅方面へ戻る方向へ。この後はゆっくりと美瑛駅に近づきながら、名所を巡っていきます。

この先にはどんな景色が待っているんだろうと、楽しみになる道が続きます。

遠くに見える2本の木。その真ん中には小さな木があります。お父さん、お母さん、その真ん中に子ども、のように見えることから、「親子の木」と呼ばれます。

親子の木は先ほどのビュースポットから眺める姿が一番有名で、基本的にはそれを見ればOKなのですが、せっかくなのでもっと近づいて、親子の木のそばまで行ってみようと思います。


と、何やら怪しげな看板が。近くの看板やGoogleマップによると、親子の木のすぐそばまで行くのは徒歩のみが許可されているらしく、車両は入れないそうです。自転車も車両ですから一旦路肩に停めて、徒歩で親子の木を目指すことにします。

見えてきました。あれが親子の木です。


近くで見ると全然印象が違いますね。色々な場所に生えていそうなありふれた木に見えてしまい、この姿を見てこれは有名な木なはずだ!とはなりにくいかもしれません。それでも、カーブを描きながら丘の中を貫く道路に、そっと寄り添う木はなかなか絵になります。
北西の丘
親子の木を出て、次は「北西の丘」に向かいます。この三角屋根の展望台が目印です。


好みにもよりますが、私は景色としては「新栄の丘」とか「三愛の丘」の方が好きですかね。でもここはそれらよりもしっかり観光地化されており、きの三角屋根の展望台もそうですし、しっかり整備された駐車場にお花畑に、散策用の遊歩道に、いろいろ完備されています。広い公園、みたいな印象です。



東京オリンピックの聖火台の階段に見えてしまうのは私だけでしょうか。大坂なおみがここを上ってあそこに点火するみたいな。

展望台の上から。初夏の日が長い季節ですが、そんな1日の終わりもようやく終わりが近づき、日が暮れてきました。雲の切れ間から太陽が差し、写真のように光線になって見える現象は、「薄明光線」と呼ばれます。「天使の梯子」なんて呼ばれ方もしたりします。

展望台からの景色は、やっぱり視界が開けていいですね。日も傾き、雲も多くなってきたのでだいぶ暗くなった感がありますが。

北西の丘はさすがの観光地。おしゃれなお店もあったりしますが、もう営業時間はとっくに終わっていますし、観光客はおろか人影1つもありません。ちょっとアイスクリーム食べたかったけどねえ。
マイルドセブンの丘

さて、周囲は暗くなっていくばかりですが、自転車の返却時間と美瑛駅からの電車にはまだもうちょっと時間があります。もう少し自転車を走らせて、次の目的地に向かいます。

ここが「マイルドセブンの丘」です。今はたった5本の木がポツンと立っているだけの景色ですが、これは以前に伐採されてしまったから。昔は木がずらっと1列に並び、非常に美しい景色であったようです。もちろん「マイルドセブン」のCMで使われたのは伐採前の木がずらっとあったとき。当時を知る人からすると寂しい風景に見えるのだと思いますが、伐採後のこの景色しか知らない私にとってはこの景色で十分美しいと感じます。

せっかくなので、マイルドセブンの丘からさらに坂を上ってみることにしました。夕暮れ時に、知らない道を自転車で走っていくなんて、こういうのが醍醐味というものです。

長い坂を上りきれば、こんな景色が広がっていました。なんの名前もついていない場所なのでしょうが、絶景です。

まるで絵に描いたみたいな景色ですよね。本当に、絵画の中にいるみたい。

1日の終わりに、思いがけないいい景色に出会えました。これだから旅はやめられない。


自転車の返却時間的にそろそろ帰らないといけない時間なので、帰途につきます。虫の鳴き声だけが響く誰もいない道。うん、こんな夏もいいよね。

人里が見えてきたぞ。


無事に美瑛駅に戻り、美瑛駅前のレンタサイクル屋に自転車を返却します。もちろん返却時刻はしっかり守りましたが、もうお店は閉まっており無人の状態。ただ自転車をポンとお店の前に置いておくだけです。翌日営業開始時に、しっかり返却されているか確認するのでしょう。つまり鍵もかけない状態での返却になるので、もし誰か盗んで行ったら私が返却していないってことになって私の責任が問われそうな。誰も盗まないでね。

1日目と同じように、美瑛駅から電車に乗って旭川駅に戻ります。1日目はだいぶ美瑛駅で待ちぼうけをしましたが、今日は1本早い便に乗って旭川に帰れそうです。

帰りの電車は寝ていきましょうか。旭川が終点ですしね。
(つづく)

