学生生活最後の年の6月下旬。普段だったらこんな時に休みなどないわけですが、運良く休みになる、ということがあるものです。6月下旬といえば、ちょっと早いけれども早咲きのラベンダーが咲き始める頃。そんなわけで、1人で富良野(ふらの)・美瑛(びえい)をメインに旅してみることにしました。富良野も美瑛も、これまで何度も何度も観光してきた場所ではありますが、やっぱり何度行ってもいいものです。
さて、今回の旅行、3泊4日の予定なのですが、なんと4日間全て雨予報。私は本来割と「晴れ男」なのですが、こんなこともあるんだなあと、しぶしぶ傘を持って出かけることにします。もちろん晴れの方がいいですが、なんだかんだ雨の独特の雰囲気って意外と嫌いじゃないんですよね。
こういった「思いつき旅行」では例に漏れずノープランで旅に出かけますが、宿だけは旭川に3泊分予約しておきます。
羽田空港から旭川空港、そして富良野へ
さて、傘を持って羽田空港から旭川行きの飛行機に乗り込み、旭川空港に着きます。ここで普通の人は旭川駅方面にバスで抜ける、という感じになりますが、北海道旅行上級者は旭川空港をもっと上手に使います。旭川空港は旭川よりも美瑛に近いため、わざわざ旭川市内へ抜けるよりも、美瑛・富良野方面に抜けるバスに乗るのが賢いのです。北海道を代表する2大観光地ともいうべき場所に、旭川空港からダイレクトアクセス可能なのです。
と、美瑛・富良野方面のバスの時刻表を調べますが、全然ありませんでした。3時間くらい待たないとなくて、流石に空港で3時間も時間を潰すのは勿体なさすぎます。まあ、いくら美瑛方面に抜けるのが便利でも、そういう人が多いわけではないのでバスの本数は少ないんですよね。
でも大丈夫。こんな状況でも富良野方面へ抜ける手段があります。さらに上級者向けの手段ではあるのですが、旭川空港からJR千代ヶ丘駅まで歩き、そこからJR富良野線に乗ることです。千代ヶ丘駅までは4km、1時間ほど。かなりアクロバティックな手段なので一般の旅行客にはお勧めしませんが、実は割と使えます。幸い雨も降っていませんしね。


千代ヶ丘駅に到着する頃には、何だか日差しも照ってきました。
千代ヶ丘駅からは、富良野線で富良野方面へ向かいます。富良野線は北海道内の他のローカル線と比べると本数が多く、1時間に1本くらい来るのですが、半分くらいは途中の美瑛止まり。富良野方面に行く電車になると2時間に1本ほどになりますから、事前の時刻表チェックは不可欠です。
車内のボックスシートで、向かいに座ったニューヨークからの旅人とおしゃべり。そして会話はディープな社会問題や人種問題に。日本人だといきなり初対面ですぐこういう話をしようとはならないと思いますが、ユナイテッド・ステイツの人はオープンですね。いや、私は全然初対面でもそういう会話OKなんでいいですよ。どんどんしてください。私も適当な論評でよければできますから。
ニューヨークのおじさんは途中の美馬牛(びばうし)で降りていきました。美馬牛エリアを観光したのち、午後は青い池に行くとのこと。私もこの後の予定など全然決めていないのですが、午後青い池に行く可能性は結構ありそうかな、と思っていたので、僕も午後青い池行くかも!もしかしたらまた会えるかもね!みたいに言ってお別れをし、私は引き続き乗って中富良野駅まで行きます。
やがて電車は「中富良野駅」に到着。ラベンダーで有名な「ファーム富田」は、この駅から1kmほどのところにあります。さあ、早速行きましょう。

北海道らしい広い道路は、歩くだけで気持ちがいいですね。着いた時は微妙だった天気も、気づけば青空が出てきてお散歩日和です。
ファーム富田

ファーム富田まで歩く道のりにも、道路脇にラベンダーが見られます。うん、美しい。

富良野らしい盆地の風景です。

途中「北星山ラベンダー園」を通りますが、後で来ることにしてスキップ。北星山はラベンダーはまだまだのようです。

「彩香の里」の看板。これも富良野を代表するラベンダー園の一つでしたが、悲しいことにコロナ禍以降、休園状態になっています。

右側からのどかな富良野川が寄り添ってくると、もう目の前がファーム富田です。

まだ一般にラベンダーには少し早いシーズンだと思いますが、観光客はたくさん来ているようです。観光バスも何台も停まっていました。そして、ファーム富田の正面にはしっかりと早咲きのラベンダーが咲いていました。

早咲きのラベンダーはいい感じ。もうシーズン突入ですね。



一方でまだもう少し、という品種も。同じラベンダーでも早咲きのものもあれば遅咲きのものもある、ということがよくわかりますね。

そしてファーム富田の真骨頂は入り口付近ではなく、奥の方、すなわち山の上の方にあります。まだラベンダーの時季としては始まったばっかりなので、全然花のない区画も多かったですが、ファーム富田でもっとも古い畑であるトラディショナルラベンダー畑はかなりいい感じでした。



一方でさらに奥にある「彩りの畑」はまだまだでした。ここもシーズン真っ只中には一面の花畑になるのですが、やっぱりまだ時季的に早いですね。ほとんど誰もいませんでした。


お約束の「ラベンダーソフト」。おすすめです。


ラベンダー以外の花も咲いているところが、ファーム富田のいいところ。ぶっちゃけラベンダーがない時季に来てもそれなりに楽しめてしまう場所ではあります。
北星山ラベンダー園
続いて、歩いて「北星山ラベンダー園」に向かいます。まあ、さっきここに来る途中に通ってラベンダーが咲いていないことを確認済みなんですけれど、だからと言ってスルーする考えはなく、当然のように寄り道します。


ほら、この広い斜面が「北星山ラベンダー園」。全然ラベンダー咲いてないでしょ。冬は「北星山スキー場」として営業し、夏はラベンダー畑として営業するという二刀流です。

冬にスキー場になる、ということから想像がつくように、斜面に向かって左手にはリフトがあり、このリフトに乗って山頂まで上がれます。

山頂まで上がると、富良野盆地を一望できます。本当にいい景色です。なんだかんだ一番富良野らしいと思ってしまう景色かもしれません。


主役のラベンダーは全然咲いていませんが、その分空いています。

リフトのおじさんによると、あと1週間すれば見ごろになるだろう、とのことでした。まだ早かったですねーなんて他愛もない話をしていると、山頂付近に植っている白いラベンダーについて教えてくれました。ほら、これ。

秋田県から寄贈されたもので、なかなか珍しいんだそうです。一方で富良野は秋田に紫のラベンダーを贈って、みたいな関係ができているらしいですね。そうか、ラベンダーで秋田と繋がっているのか、というのもなかなか面白いですね。ラベンダーってなんか勝手に北海道だけのもののように感じてしまいがちですからね。

山頂からの景色を楽しんだら、下りのリフトに乗って山を下ります。リフトから見る景色もなかなか気持ちのいいものですよ。
(つづく)

