摩周湖。国内トップクラスの透明度と、その透明度ゆえの透き通るような青さで有名です。また霧が発生しやすい場所でもあり、「霧の摩周湖」という言葉もありますね。
摩周湖には、「第1展望台」「第3展望台」「裏摩周展望台」の3つの展望台があります。初めての方は、どの展望台に行けばいいんだよ!と思われる方も多いのではないでしょうか。この記事では、それぞれの展望台を比較し、その魅力と見どころを紹介します。
はじめに:摩周湖の展望台は本当にこの3つ?
摩周湖には3つの展望台があることは先述しました。「第1展望台」「第3展望台」「裏摩周展望台」の3つです。でもおかしいと思いませんか?「第2展望台」がないのです。
実は第2展望台は昔はありました。今は使われなくなっているのです。その第2展望台の場所は、今は積雪期にスノーシューでのみ立ち入ることができる、というレベルの場所で、素人は近づかないほうがいい場所となっています。面白そうだから第2展望台にも行ってみよう!という軽い冒険心で行ける場所ではありませんので、第2が欠番になっていることは忘れて、摩周湖の展望台は「第1展望台」「第3展望台」「裏摩周展望台」の3つと覚えておきましょう。
3つの展望台、どこに行けばいいの?
「第1展望台」「第3展望台」「裏摩周展望台」のうち、どこに行けばいいか、というと、「第1展望台」「第3展望台」の2つには行っておくといいのかな、と思います。1つに絞ってくれよ!と言われるかもしれませんが、「第1展望台」「第3展望台」はそれぞれに異なる大きな魅力があるので、やっぱり両方いきたいところです。
「裏摩周展望台」も非常に素晴らしいのですが、ちょっと上級者向けです。ただ単に摩周湖を観光したい、というだけなら、まずは「第1展望台」「第3展望台」の2つでしょう。
3つの展望台紹介
第1展望台
まずは第1展望台から。「第1」を名乗るだけあって、摩周湖の3つの展望台のうち、メインと言える場所がここです。
お土産物屋、レストランなどが非常に充実しており、観光地としての設備が整っています。
個人的には、まず来てみるべき場所がこの第1展望台だと思っています。摩周湖は、霧が発生しやすいので霧で湖が「見えない」ことも可能性として十分にある場所です。第1展望台は、仮に摩周湖が見えなくとも、お土産物屋でゆっくり買い物を楽しんだり、レストランに入って時間を潰しながら霧が晴れるのを待ったりすることができます。また摩周湖を眺められるテラスも非常に広く、座る場所も充実しており、のんびりまったり優雅な時間を過ごせます。
なんでも充実していて、一番安心で、メインで、のんびり過ごせる場所。それが第1展望台です。観光客数もここが一番多いです。
その代わり、第3展望台・裏摩周展望台の2つは駐車場が無料なのに対し、第1展望台は有料(500円, 2024年12月現在)。いや、それだけちゃんとした観光地だということです。
ちなみにこの第一展望台の駐車券は、アトサヌプリ(硫黄山)の駐車券と共通で、ここで500円駐車代金を払えばアトサヌプリの駐車場は無料で停められます。逆に、アトサヌプリの駐車場で500円払えば、ここ第1展望台は同じ駐車券で停められるため無料。せっかくなので、アトサヌプリと一緒に訪れたい観光スポットです。
第3展望台
第1展望台がメインなら、第3展望台は行かなくていいよね!と思われる方、もうちょっと待ってください。
第3展望台は、第1展望台のように観光施設としては充実していません。第1展望台が「サービスエリア」のような場所であるのに対し、第3展望台は本当にただの「展望台」です。ただ景色を眺めるだけの場所で、そんなに長く時間を潰せる場所ではありません。
ではなぜ、そんな場所であるにもかかわらず、第3展望台を推すのか。それは景色が非常に魅力的であるからです。私は第1展望台からの景色より第3展望台からの景色の方がずっと好きなのですが、その理由を少しだけ皆さんに感じていただきましょう。
まずは、第1展望台と違い、観光地化されすぎていません。これはすなわち、「自然の中の摩周湖」を体験できるということです。第3展望台と、それに付随する歩道を歩けば、カルデラの壮大な地形と、大地を駆け抜ける風の気持ちよさと、大自然への畏怖を感じることでしょう。
次に、第1展望台よりも湖を近く感じることもあります。第1展望台が湖の端側にあり、湖を端から眺める、というスタイルであるのに対し、第3展望台は湖の中央付近にあります。より湖を近く、大きく感じられます。
そして最後、摩周湖だけではないのもポイントです。なんと、摩周湖の反対側には屈斜路湖やアトサヌプリ(硫黄山)、そして川湯温泉街も望むことができます。右を見れば透き通るような青い湖、左を見れば黄色いアトサヌプリとその奥に広がる大きな別の湖が見える、という光景は、壮大というほかありません。
裏摩周展望台
ちょっと上級者向けの展望台がこちら。上級者向けと言っても、車さえあればアクセスは難しくありませんし、特に危険な場所でもありません。観光客も意外と多いので、「上級者向け」と言っても、訪問に際し特に何かを恐れる必要はありません。
第1・第3展望台からはやや離れた位置にありますが、「神の子池」が近くにあります。裏摩周展望台を観光される際は、ぜひ併せて訪問されると楽しいかなと思います。
小さな民芸店のような売店もあります。
裏摩周展望台の最大の魅力は、3つの展望台の中で一番「湖面に近い」ということ。3つの展望台の中で、最も摩周湖を身近に感じられる展望台です。透き通るような湖をしっかり近くで見てみたい、という方におすすめです。
最後に:摩周湖はなぜ青いの?
「摩周ブルー」と呼ばれる透き通るような青さを誇る摩周湖ですが、なぜ青いのかは知っていますか?青い理由は、いうまでもなく「湖水が透明だから」であるわけですが、なぜ日本トップクラスの透明度を誇るのでしょうか。
1つ目の答えは、摩周湖に流入する川がないからです。湖に流入する川があると、その川が土砂を運んできたりするわけですが、摩周湖にはそういう要素がないのです。雨水しか入らないのです。他に何も入りません。簡単に言えば、何の不純物も入ってこないから、透明なのです。
そして実はもう一つ答えがあります。摩周湖の水は、雨水が溜まっているだけではなく、湖底から地下水が湧き出ているのです。地下水というのは、雨が地中に入ってできるわけですが、そうです、雨が地中に入るということは、自動的に濾過されているわけです。濾過された水が摩周湖に湧き出ているので、透明な湖となっているのです。
あれ、すごく透明な地下水が湧き出ているゆえに、青くなっている湖、もとい池って、他にもありましたよね??先ほども登場したここです。時間のある方はこちらもセットで訪問されるといいでしょう。
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