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川湯温泉は廃墟のよう?でも泉質は最高で宿泊に最適!アクセスも紹介!

観光・歴史

阿寒湖・摩周湖・屈斜路湖・硫黄山(アトサヌプリ)。道東を旅したことがあるならば、聞いたことがある名前でしょう。どれも超有名観光地です。それら有名観光地の近く、具体的には摩周湖と屈斜路湖の間、硫黄山の隣にあるのが川湯温泉です。硫黄山までは川湯温泉から歩けるほど近いです。

ゴーストタウン?廃墟が並ぶ川湯温泉

そんな川湯温泉ですが、温泉街はすっかり寂れてしまっています。人気(にんき)どころか、人気(ひとけ)がありません。一部のあかりがついている土産物屋が、逆に寂しさをひきたてます。

一方で、比較的近くにある阿寒湖温泉は旅行客に大人気。そして近くの屈斜路湖や摩周湖、釧路湿原もたくさんの観光客が訪れる場所です。立地には恵まれているはずで、さらに泉質も阿寒湖温泉とは比べ物にならないほどです(泉質について詳しくは後述)。実力は十分、魅力も十分、でも他の観光地の影に隠れているのか、あまり観光客には認知されていないのでしょう。

言ってしまえば、「めちゃくちゃいいところなのに認知されていない穴場の温泉」なのです。ある意味最高の穴場とも言えますが、逆に「こんなにいいところなのに一部の人にしか知られていない寂しさ」もありますね。

少し温泉街を紹介します。

廃墟が目立つ温泉街です。

明かりの少ない温泉街は、人通りも車の通りもまばらです。

その中で明かりが灯っているお店があると、なんだか安心感を覚えますね。

しかし数少ない明るくて大きい土産物屋も、その中はというと、お客さんの姿はありません。

立派なホテルがある、と思ったら廃墟でした。かつての「名湯の森ホテル きたふくろう」という温泉旅館です。

川湯温泉の泉質

川湯温泉は、北海道内でも屈指の名湯。最大の特徴は強酸性であることです。pHは1.7程度。温泉の中に釘を入れておくと、1週間で溶けてしまうほどの強さです。そのため肌の古い角質を溶かす「美肌の湯」であると同時に、古くから病気が治ると言われ、湯治に利用されてきました。現在でも湯治のお客さんをターゲットにした宿があります。

また硫黄山のすぐ近くということからも想像がつくように、強酸性硫化水素を含んだ火山性の泉質としても知られています。この火山性の泉質が自律神経系やホルモン分泌系の機能に働きかけ、病気が治ると言われているようです。「リラックスするため」「疲れをとる」というよりもむしろ「病気を治す」ことを得意とする日本国内でも稀有で貴重な泉質です。私健康なんだけど・・・という方も、免疫力向上が期待できます。病気を薬で治すのとは異なり、自律神経系、ホルモン分泌系に働きかけて自然治癒力を高めるのです。

昔、薬なんてほとんどなかった時代、そんな時代から湯治に利用されてきた川湯温泉の実力は、伊達ではありません。

私ももちろん入浴していますが、素晴らしい泉質でしたね。温泉の匂いも長時間残ります。私だって登別に別府に、日本を代表する温泉に結構入ってきていますけど、やっぱりここは凄かったです。これは体に効くだろうな、っていう感触でした。

ただ、上述の通り強酸性で温泉成分が強い分、肌が敏感だと入浴時にヒリヒリする人もいるようです。

川湯温泉の多彩な楽しみ方

また温泉の楽しみ方が多岐に渡るのも大きな特徴です。川湯温泉では、一般的な全身浴のほか、飲泉や蒸気浴、そして手湯・足湯と、それぞれの目的や状況に合わせて温泉を満喫したり、湯治に専念することができます。このようなところが、突然のリゾート開発で作られた温泉施設とは違うところですね。では湯治客向けかというと、観光地も近くにたくさんあるので普通の旅行にもよし。色々な味わい方ができてしまいます。

楽しみ方1:普通に旅行で来て宿泊

まずはこれ。普通に北海道旅行に来て、阿寒湖・屈斜路湖・アトサヌプリなどを観光する際に、川湯温泉で一泊する。温泉街が寂れているので夜温泉街を歩いたりする楽しみ方はあまりできませんが、泉質が最高なので温泉に入って、美味しい料理でも食べれば大満足でしょう。

まあ、一応マイナースポットであることを考慮すると、(Hokkaiderでない)「普通の」旅行者の場合、2泊の旅行なら1泊阿寒湖温泉、1泊川湯温泉という感じが、3泊の旅行なら2泊阿寒湖温泉、1泊川湯温泉くらいの割合が無難かもしれません。でも1泊泊まってみたらきっとまた来たくなると思いますよ。

楽しみ方2:湯治のため長期滞在

川湯温泉は古くから湯治に使われていたため、湯治のための宿も充実しています。例えばホテル「開紘」は老舗の湯治向け宿です。安く泊まれる上、温泉は入り放題、そして連泊の場合には送迎もしてくれる場合があるようです。

楽しみ方3:飲泉

さらに特徴的なのは飲泉もできること。とは言っても、湯船の温泉は飲まないでくださいね。川湯温泉は強酸性の温泉なので、そのまま飲むのは良くありません。しっかり飲泉用のものを飲みましょう。飲泉用として用意されているものは、刺激が強くなりすぎないように薄めてあります。

楽しみ方4:駅で足湯!

実はJR川湯温泉駅には足湯があり、無料で入れます。川湯温泉駅の元々トイレだった部分を足湯に改造したようです。入浴するときは、もともとトイレだったことは忘れて入りましょう笑。いや、ちゃんと清潔ですから大丈夫ですよ!

川湯温泉に宿泊しなくとも、足湯で手軽に楽しめるのはいいですね。しかも駅という便利な場所で。

宿泊するなら「忍冬」がおすすめ

川湯温泉でおすすめのホテルといったら、やっぱり綺麗なところは「お宿欣喜湯 別邸 忍冬(すいかずら)でしょうか。2022年に施設がリニューアルされ、本当に立派な宿になりました。オールインクルーシブなためお値段は高いですが、温泉も当然源泉そのままですし、食事のレベルも非常に高いです。

川湯温泉唯一のコンビニ、セイコーマートも「忍冬」のすぐ近く。買い出しが必要な時も便利ですよ。

実はアクセスもかなりいい

先述したように、アトサヌプリ、阿寒湖、摩周湖、屈斜路湖、釧路湿原などからも近く、自家用車やレンタカーでの旅行客が川湯温泉に宿泊するのはかなり合理的です。そして車ではなく公共交通を利用する場合でも、実は比較的訪れやすいのです。

最寄りの駅はJR川湯温泉駅。川湯温泉駅自体は無人駅で、列車本数も1日上下数本ずつというローカル駅ですが、川湯温泉駅から温泉街までは路線バスで10分ほど。そしてそれぞれのバスが列車に接続しています。釧網線はオホーツク海、釧路湿原などを間近で見ることができる北海道内随一の絶景路線ですし、駅から温泉街までの路線バスも短時間の乗車でOK。例えば登別駅から登別温泉までや、洞爺駅から洞爺湖温泉までも路線バスで20分くらいかかるので、「駅からバス10分」というのは結構便利だと思います。

路線バスの時刻は以下から。「川湯線」が川湯温泉駅と川湯温泉を結ぶバスです。

今後に期待がかかる川湯温泉

観光地に近い立地、近隣から新鮮な食材を集められる環境、優れた泉質と、たくさんの旅行客を惹きつけるだけの要素はあるのです。事実、古くから名湯として知られ、これまで多くの人がここ川湯に足を運んでいたのです。北海道の魅力が詰まったこの場所がこれ以上廃れてしまうことは、北海道において大損失だと思います。

しかし、そんな川湯温泉のポテンシャルは、わかる人にはしっかり認知されているようです。実は星野リゾートの進出が予定されています。星野リゾートは2026年、ここ川湯に温泉旅館を開業することを目指しています。川湯温泉がかつての勢いを吹き返せば、阿寒摩周国立公園内の他のスポット・観光地との相乗効果も期待できます。川湯温泉の復活と躍進を、大いに期待したいと思います。

あ、でも大人気になる前に、隠れた名所のうちにもう何回か行っておこうかな??

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