この記事は、真冬の北海道横断の旅(6)の続きです。
[4日目]
銀河・流星の滝
さて、まずは朝イチでタクシーのツアーを予約し、銀河の滝・流星の滝に連れて行ってもらいます。
こちらは銀河の滝。凍りついています。
そしてこちらが流星の滝です。銀河の滝・流星の滝2つ合わせて、日本の滝百選に選ばれています。これが本当の2本の滝百選ですね。
銀河・流星の滝が注ぐ石狩川。
それにしても、今日は黒岳のロープウェイも運休になるくらいの強風。それでいて気温はマイナス18度。寒さ、いや痛さは尋常じゃなかったですね。こんな気候だからか、他に観光客の姿はなく貸切状態です。
タクシーの運ちゃん
タクシーのツアーはホテルから出て、銀河・流星の滝に行って再びホテルに帰ってくるツアーです。価格は3300円。しかしホテルに帰ろうとタクシーに乗って運転手さんと話すうちに、我々がホテルに戻る必要がないと知った運転手さんが、じゃあ上川まで送って行こうか?8000円でどうだい?と言ってくれました。
我々としても、バスの本数が非常に少ないため、タクシーでこのまま上川に抜けられることは大変ありがたく、また8000円という価格設定も絶妙でした。8000円ということはプラス4700円で上川までいるということであり、バスで上川に抜けたり旭川に直接行ったりするのにもそこそこの料金がかかるので、二つ返事でお願いすることにしました。かなりやり手の運ちゃんだと感じました。
タクシーからは鹿も見えました。まあ北海道をたくさん旅していれば飽きるほど見る鹿ですが、やっぱり見つけると写真を撮りたくなってしまいます。
途中、スキージャンプの高梨沙羅選手の実家のセブンイレブンにも寄ってもらうことに。もちろんちゃんと買い物もしてきました。
上川のラーメン
タクシーの運ちゃんが上川まで送ってくれたおかげで、上川でのんびりすることができそうです(上川から早く旭川に抜けようとしても、列車本数がないからできないのです)。せっかくなので「日本一」と言われる上川のラーメンを食すことに。タクシーも上川駅ではなくラーメン店「あさひ食堂」の前で降ろしてもらいました。
オーダーしたのはあさひ食堂名物の「特みそ」です。割とあっさりしていて私はかなり好きな味でした。「ラーメン日本一」の看板は伊達ではありません。
上川駅まで歩きます。駅まではすぐですが、ツルツルなので注意して歩く必要があります。
駅前の上屋にはこんな氷柱が。風の強さを物語ります。
JRで旭川へ
上川から旭川までは、JRを使います。1日1本だけの、特別快速「きたみ」旭川行きです。上川駅を10分強遅れて発車しました。なぜ遅れたのかは案内がありませんでした。東京だったら遅れの理由を言わないと苦情が来そうですが、ここでは「遅れています」の一言で全て片付いてしまう世界です。まあ、僕ら旅人にとっては、列車を走らせてくれるだけでありがたいです本当に。
特別快速「きたみ」に乗り込みます。「特別快速きたみ」という格調高い名前はついていますが、実態はワンマン運転の1両編成です。
旭川駅到着は13時50分が定刻ですが、結局10分強遅れて14時過ぎに旭川駅に到着しました。この特別快速「きたみ」号、旭川14時ちょうど発の札幌行き特急「ライラック26号」に接続します。北海道というのは基本的に列車が遅れても、乗り換え客のために、その接続列車は発車時刻を過ぎても待っていてくれるのですが・・・
今回は例外でした。旭川駅には14時発の「ライラック26号」の姿はなく、すでに札幌に向けて発車してしまっていました。「特別快速きたみ」と「ライラック26号」は公式に「接続列車」として案内されているわけですし、「ライラック26号」が5分ほど発車を遅らせてくれるだけでよかったのですが・・・。まあ、札幌と旭川を結ぶエース特急列車にとっては、「特別快速きたみ」という大仰な名前を持った1両ワンマンカーなど、眼中にないのかもしれません。実際のところは、札幌〜旭川なんてたくさん列車があるのだから次の列車で十分、という判断なのでしょうね。
札幌行きの次の列車は1時間後、15時ちょうど発の特急「カムイ30号」です。1時間旭川でのんびり過ごしましょう。
駅前通りを街に向かって歩きます。さすが北海道第2の都市。すごく都会です。ちなみに自動改札機を通るのは、この旅でここ旭川が初めてです。今まで降りた駅は網走駅や北見駅などの中心駅でも自動改札はありませんでしからね。
旭川駅の駅舎。都会的で洗練されていて、美しいです。
そんな旭川駅ですが、駅裏に行ったことはありますか?みんなが使うのは北口ですが、旭川駅には南口もあるんです。そして旭川駅の南口には・・・
こんな光景が広がっているんですよね。旭川駅の南口は忠別川があるのみで、非常に静かです。北口の都会的な雰囲気とは全く異なり、驚く方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そして堤防の上ではスキーをしている人が行き交います。まるで平坦なスキー場です。
旭川駅は駅を出たらほぼスキー場、という側面もあるんですよね。駅の南北で全く違う風景を見せてくれる駅、それが旭川駅なのです。
(つづく)