旭川からほど近い観光地、層雲峡(そううんきょう)は、北海道を代表する有名観光地です。その層雲峡の中でも、代表的な見どころが銀河(ぎんが)の滝・流星(りゅうせい)の滝です。
銀河(ぎんが)の滝・流星(りゅうせい)の滝は別の滝ですが、隣り合っているため、大体まとめられて銀河・流星の滝や流星・銀河の滝というように、一括りにして呼ばれています。日本の滝百選にも選ばれていますが、100選のうち銀河の滝・流星の滝で2つ、というカウントではなく、銀河・流星の滝でまとめて1つ、というカウントの仕方になっています。銀河の滝を女滝、流星の滝を男滝と呼ぶ呼び方もあります。
日本の滝100選なだけあって、銀河の滝の落差は120m、流星の滝の落差は90mもあります。大迫力です。
層雲峡の地形と銀河・流星の滝
ここは層雲峡です。滝本体だけに目を取られてしまいそうですが、滝そのもの、というよりも柱状節理の断崖絶壁を、2つの滝が並んで落ちるこの風景が「100選」たる所以なのです。そしてこの石狩川沿いの断崖絶壁の地形こそ、石狩川の渓谷にあたるもの、すなわち「層雲峡」そのものであるわけです。
この断崖絶壁は、石狩川沿いに24kmも続くもので、銀河・流星の滝以外にも多数の滝が落ちています。層雲峡がアイヌ語の「ソウウンペツ(滝の多い川)」に由来することからもわかるように、本当にたくさんの滝があるのです。しかしその中で最も美しいとされているのが銀河・流星の滝です。
地図をもとに、もう少ししっかり説明しましょう。
引用元:Google社 Googleマップ
国道39号に並行して、真ん中を流れているのが石狩川です。そしてこの部分は渓谷となっており、石狩川の両岸は断崖絶壁になっています。この渓谷が層雲峡と呼ばれているわけです。地理の授業で習った「V字谷」というやつです。
そしてこの石狩川に向けて、川の両岸から水の流れがあるのが、見てとれると思います。この流れは山の上の方から、石狩川の渓谷に向けて流れ落ちるものです。渓谷は断崖絶壁ですから、これらの流れは滝になっているものが多いです。
引用元:Google社 Googleマップ
そしてその滝の一つが銀河・流星の滝です。すなわち、銀河・流星の滝は、石狩川に垂直に合流する滝なのです。
氷瀑としての銀河・流星の滝
そんな銀河・流星の滝ですが、真価を発揮するのは真冬です。なんと、この巨大な滝が凍るのです。
凍りついた銀河の滝です。水が流れていないようにも見えますが、氷の下ではちゃんと流れています。それを証拠に、滝の右下部分には岩肌が出ている部分があり、水の姿を確認できます。
滝の左右は切り立った崖。これこそ、石狩川が作り出した渓谷です。
続いて流星の滝。こちらは銀河の滝に比べて、水の流れがはっきり見えます。やはり男滝と呼ばれるだけあって、銀河の滝(女滝)よりも流れが豪快なのでしょう。
こちらも周囲は切り立った崖。
この銀河の滝・流星の滝は、隣り合っているのですが、切り立った崖という地形もあり、駐車場からは同時に見えない位置にあります。銀河・流星の滝を同時に眺めることができる展望台「双瀑台」へは、駐車場に車を停めて20分ほど山登りをすると見ることができます。ただし、冬季間は双瀑台は閉鎖されています。
銀河・流星の滝の下には、石狩川の流れが。2つの滝はこの川に合流しています。
駐車場と土産物屋
これが銀河・流星の滝の駐車場と土産物屋です。この駐車場のすぐ右手に石狩川が流れています。左右が切り立った崖であることがわかりますでしょうか。まさに左右を断崖絶壁に挟まれた、渓谷の中にいるのです。
左側に見えるのがお土産物屋「滝ミンタラ」です。
土産物屋は冬でもやっていますが、営業時間には注意しましょう。ちなみに訪問日は氷点下18度で、かつ黒岳のロープウェイも運休になるほどの強風だったので、寒さは尋常じゃなく、暖房の効いた屋内に避難できる土産物屋は本当に助かりました。
営業時間など、「滝ミンタラ」の詳細は以下の層雲峡のHPで。
銀河・流星の滝への訪問手段
訪問手段は車になります。路線バスの終点は層雲峡温泉で、そこから銀河・流星の滝までは距離がありますから、「一般の方」は公共交通機関での訪問は難しいでしょう。自家用車やレンタカーが訪問手段となります。
しかし、冬季間の訪問の場合、車を運転するのはよほど雪道に慣れていない限りお勧めできません。そこで、層雲峡温泉に宿泊し、「タクシーツアー」を利用することをお勧めします。層雲峡温泉までは旭川から路線バスで。そして層雲峡温泉から、層雲峡を観光できるホテル出発・ホテル到着のタクシーツアーを申し込みましょう。層雲峡のいろいろなスポットを巡るコースから、「銀河・流星の滝」だけを観光するコースまであり、手軽に観光できますよ。
タクシーツアーを行ってくれるのは層雲峡のタクシー会社「層雲峡ハイヤー」です。詳細は以下からご確認ください。