[2日目]
2日目の朝
さて、トロムソに着いて初めての朝を迎えます。


こんな北の果ての冬でありながら、鳥の鳴き声がしたりします。

トロムソでは夜までオーロラを見る人が多いからか、街の目覚めは遅めです。多くの店が10時開店や11時開店です。ちょっと宿で朝食をとってまったりしてから散策、という感じがなんとも優雅です。お土産物屋さんもかなり充実しており、土産物を冷やかしたりして時間を潰します。店ごとに「カラー」が異なって、それぞれ自分はこのお店のカラーが好き!みたいなのが割とあります。函館や小樽も本当に散策の楽しい街ですが、お土産物のお店ごとにカラーを感じることはあまりなく、このような感覚は新鮮です。

表通りから路地裏まで。どこを切り取っても美しいです。
北極博物館

さて、やってきたのは北極博物館(The Polar Museum)です。トロムソの町は博物館や水族館など屋内の観光施設も充実しており、天気が悪くともある程度楽しめる場所が多いです。

博物館の外観はこんな感じ。


こんな扉がいかにも北極圏らしいです。

「北極博物館」という名前の通り、北極圏で暮らしてきた人々の生活やその歴史が展示されています。説明はほとんどノルウェー語で、ところどころ重要部に英語が書いてある、という感じでした。外国人からするとせめて英語メインにしてほしいかな、と思いますが、ノルウェー内からの国内旅行者も多いのでしょうか。
とはいえ、受付で日本人であることを伝えると日本語の案内をくれました。ただ、この北極博物館、1階2階と所狭しと展示があるのに、日本語の案内はA4用紙1枚のみ。非常にざっくりしています。それでもこんな場所で、日本人観光客にも説明を用意してくれている、というのがもう感激です。ありがたいですね。


ノルウェー語ばかりで何が何だかほとんどわかりませんでしたが、博物館なんてよくわからないくらいが一番楽しいです。

これは狩猟の道具。箱の先端に餌を置いておき、ホッキョクグマが餌を食べに来るのを待ちます。実はこの箱の中には銃も入っていて、餌を食べに箱の中に顔を入れたクマを撃つのです。なんとも残酷に感じてしまいますが、狩りというものはそういうものですよね。

トナカイ
北極博物館を出て、港を歩きます。

遠くの雪山と、トロムソ橋、そして三角屋根の北極教会。トロムソを代表する景色の一つです。


船も当たり前のように水面を走っています。一見普通の風景のように見えますが、北緯70度の町で、冬季でも港が凍らないのは非常に珍しいです。北の果てである証拠に、時刻は正午なのに、太陽はこの位置です。1月などの真冬は1日中全く太陽が昇らない「極夜」になるトロムソですが、3月ともなれば日の出、日の入りは割と普通の時間です。それでも、一番太陽が高い時でもまるで夕方のような風景に、正真正銘、本当に北に来ているのだと実感しますね。

次に少し遅めのお昼を食べることにします。小さなキノコのような建物には行列ができています。ここ、実はかなりの有名店で、トナカイの肉が入ったホットドッグを食べることができます。我々もトナカイの肉が食べたいので、並んでみることにします。
並んでいるお客さんを楽しませようとしたのか、店員さんが1人出てきて店の前で演説のようなものを始めました。何を喋っているのかさっぱりわからないうちに帰っていきました。


これがトナカイの肉のホットドッグ。トナカイかどうかは・・・言われないとわからないかな。あとホットワインを注文。日本にはホットワインなんてないですが、この辺りでは普通の飲み物のようですね。甘くて、でもワインの味がして、あったまって、すごく美味しかったです。個人的には普通のワインよりも好きでした。温めている分アルコール分が飛んで、普通のワインよりもアルコール濃度は低いようですね。

お昼を食べたら、一度宿に戻ります。気づけば先ほどまでうすーく広がっていた雲もすっかり晴れて綺麗な青空に。今夜はオーロラを見るためのツアーに参加するので、期待が持てそうです。
(つづく)