夏の北海道卒業旅行(18)朝からカムイワッカ湯の滝登り

[11日目]

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集合

知床の朝は早いです。東にあるので日が昇るのが早いというのも1つありますが、もう一つ、割と多くの観光客が朝から動き回る傾向にあります。朝食会場とか、オープン前に並んだりすることもあるので注意です。

我々もオープンと同時に朝食会場へ。なぜなら今日は朝から滝登りに行くんですね。滝に打たれに行くのではありません。登りに行くのです。その滝の名は「カムイワッカ湯の滝」。知る人ぞ知る、知床観光の真打の一つでしょう。

カムイワッカ湯の滝の知名度があまり高くない理由として、つい最近まで落石の危険があり一番下の「一の滝」までしか行けない状態が長く続いていた、ということがあります。しっかり滝登りをしたくてもできない状態がほんの1年前くらいまで続いていたのです。それでも今では安全が確認され、ガイドさんと一緒であれば「四の滝」手前までは滝登りができるようになりました。そんなわけで、「カムイワッカ湯の滝のぼりツアー」を予約してあるのです。

まずはホテルまで迎えに来てくれたガイドさんと一緒にワゴン車に乗り、滝登りのスタート地点まで連れて行ってもらえます。途中クマがよく出るスポットを教えてもらい、窓からよく探しましたが、この日はクマを見ることはできませんでした。有名スポットにはクマを見ようと待ち伏せしている車が何台かありましたが、クマは基本的に臆病な性格で、人間の前には姿を現さないため、このように待ち伏せをしている人がいるとクマは決して近づいてこないそうです。

この川にもよくクマが鮭を食べに来ているとのこと。目を凝らして探しましたが、見つかりませんでした。

カムイワッカ湯の滝のぼり

この橋のところから川を遡上し、カムイワッカ湯の滝を登っていきます。この滝ですが、一般的な滝と大きく違うのが、温泉が流れる滝だということです。サンダルで登ると足湯に浸かっているかのようでとても気持ちがいいです。まだ下流れのところにいるのでぬるくなってしまっていますが、上流の方へ上っていくとどんどん温かくなっていきます。

もちろん川の水が温泉なのですから、全身ずぶ濡れになることを想定した装備で来ています。思いっきり川にジャボンするつもりでやって来ました。川に入浴しないと勿体無いですって。

水は澄んだエメラルドグリーン。心が洗われるような美しさです。早速ジャボン!と行っちゃいたいところですが、序盤で入ってしまうと思いっきり湯冷めするので、入浴は帰り道のお楽しみです。季節はもう9月。本州はまだまだ暑い日が続いていますが、ここ知床は早くも秋の陽気です。

最初の滝、一の滝。右側の岩から登っていきます。

滝を登りながら一枚。キュッと集められた水が綺麗な滝壺に落ちる様子がいいですね。

さらに進んでいくと「二の滝」へ。

二の滝は一の滝に比べると難易度は高めです。両手、両足でしっかり体を支える必要がありますね。首からぶら下げたカメラを濡らさないように気をつけながら登ります。

二の滝登り切った後に出てくる三の滝は最難関ポイント。登るルートはいくつかあるのですが、今回は一番楽しいルートで登ることに。

3の滝を登りながら、上を見て一枚。なかなかのアドベンチャー感です。

三の滝の上流には、こんなふうに水が集められて、流れの早い場所も。

こちらの四の滝が滝登りのゴール。ここから先へは進めません。四の滝まで来ると、最初に入った場所とは水温がまるで違います。ここはもう完全に温泉の温かさです。

四の滝の前で記念撮影をしたのち、帰路につき、途中の滝壺で入浴していくことにしました。もはや「秘湯」ですらなく「野湯(のゆ)」です。電波など届くはずもない山奥の川に入浴する気持ちよさは、味わってみないとわかりませんよ。自然と一体化した気分になれます。

さて、びしょ濡れになった後は、湯冷めしないうちに滝を降りなければなりません。ですが滝登りも類にもれず、「行きはよいよい帰りはこわい」です。やはり滝を降りる方が神経使うんですよね。正直カメラを首に下げながらのアタックはやめた方がいいなと思いました。私も行きはwithカメラでも平気だったものの、帰りは流石に落とすのが怖くて友人のリュックサックに入れてもらいました。

行きはそんなに危なく思えなかった場所でも、上から見下ろすと意外と高かったりするんですよね。

びしょ濡れになった服を着替え、一旦ホテルに帰り、荷物の整理をします。こんな感じでホテルに帰れるというのが連泊のメリットであり、今回もそれを最大限活かしたプランにしています。普段連泊をあまりせずに動き回るプランを立てることの多い私ですが、こんなふうに「戦略的連泊」をつくることもよくあります。

(つづく)

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この記事を書いた人

道外出身・道外在住大学生。
小学生のころから北海道の魅力にとりつかれ、北海道旅行回数は30回超。
詳しくは「運営者情報」ページを参照。

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