はじめに:五稜郭公園・五稜郭タワー観光の所要時間
五稜郭公園、五稜郭タワーを含む観光の所要時間は、およそ2時間です。なんなら3時間あってもいいくらいです。個人的には4時間でもいいと思います。そんなにいる?いらないでしょ!と思うかもしれません。しかし、実はここ五稜郭、冗談抜きで半日楽しめるくらいに面白い場所なのです。
他のサイトでは、五稜郭観光の所要時間は30分とか1時間とか書いてあるかもしれません。確かにそれはそれで決して間違ってはいません。「観光スポット」を機械的に巡るだけなら、五稜郭公園と五稜郭タワーを含めて1時間くらいで見ることも可能です。
でも、それじゃもったいない。五稜郭は、五稜郭公園・五稜郭公園だけでも非常に面白いですし、その近隣にも隠れた穴場スポットがあったりするのです。この記事は、皆さんに五稜郭を200%(100%ではありません!)楽しんでいただくために、五稜郭および五稜郭周辺の楽しみ方を徹底的に紹介します。
五稜郭公園・五稜郭タワーへのアクセス
函館駅前から函館市電に乗って「五稜郭公園前」電停下車、徒歩15分ほどです。徒歩15分というと遠く感じるかもしれませんが、街中ですし、1本道ですし、たくさん観光客がいるので迷うこともまずないと思われ、アクセスは容易です。
なお、「JR五稜郭駅」から五稜郭へは徒歩40分ほどかかるので注意してください。たくさん注意喚起がされていますが、「JR五稜郭駅」は五稜郭への最寄駅の役割は果たしていません。途中JR五稜郭駅を通っても、五稜郭駅では降りずに、JR函館駅まで必ず乗り、函館駅前から路面電車に乗りましょう。
五稜郭観光の見どころ紹介
観光の際は、五稜郭公園・五稜郭タワーの2つはマストです。必ず両方行きましょう。
五稜郭公園
四季折々の花や植物
まずは五稜郭公園。五稜郭公園は春は桜、ツツジ、藤、そして秋には紅葉、冬の雪景色も見事であるなど、どの季節に行っても本当に美しいことで知られています。五稜郭公園は、こういった自然・景観を第一の目的として行く人も決して少なくありません。まあこれは特筆しなくても見逃すことはないでしょう。
箱館奉行所
五稜郭公園の中心部に、奉行所の建物があります。内部見学には入場料がかかるので、外から写真を撮るだけで満足してしまう観光客も多いですが、必ず入場料を払って中に入ることをお勧めします。
この箱館奉行所の建物は、ただ単にかつての奉行所を再現しただけではなく、中にしっかりとした展示があり、五稜郭とは何か、なんのために作られたのか、そして新撰組の話など、歴史を詳しく学べます。五稜郭に来て歴史に関する展示を見られるのはこの奉行所がほぼ唯一であり、五稜郭はその歴史上の性質から、「何も学ばずに帰る」ことがあまりにもったいない場所でもあります。
もちろん歴史の展示だけでなく、奉行所の建物自体の紹介もちゃんとありますし、縁側に座ってのんびりしたりもできます。かなり盛りだくさんなので、奉行所の観光だけで30分ほど見積もるといいでしょう。
かつての建物跡
実は復元された箱館奉行所も、実は復元されたのはほんの一部。もともとあった箱館奉行所の建物のわずか3分の1ほどです。しかし復元されていない残りの3分の2の区画にも、ここに建物があったのだということを示す線が引かれています。
こういうのも気づかずに帰ったら勿体無いですよ。
もちろん箱館奉行所以外にも、建物跡がいくつかあります。
例えばこれは仮牢跡。一見ただの芝生だと思って通り過ぎてしまいそうですが、こういったところからも歴史を感じられます。奉行所の建物周辺を中心に、のんびり散歩してみましょう。
時間があれば一周してみよう!
天気が良ければ、ぜひ五稜郭の星形の外縁を一周してみましょう。「星型」を体感できます。ちゃんと外縁に上がる歩道がありますから、安心して一周できます。
曲がり角から、星形のこの辺りかなーなんて想像しながら歩くのも楽しいですね。
五稜郭タワー
五稜郭公園を満喫したら、五稜郭タワーへ上がってみましょう。
五稜郭公園を上空から
まあ、五稜郭タワーに上って五稜郭公園を見下ろさない人はいないでしょうが、念の為。
函館の「裏夜景」
多くの観光客は、五稜郭公園を上から見ただけで満足して帰ってしまいます。これは本当にもったいないと思います。五稜郭タワーのもう一つの見どころは、五稜郭公園の反対側、函館山を望む景色です。
わかりますか、この風景。あの有名な「函館の夜景」を反対側から眺められるのです。向こう側に見える函館山の山頂からこちら側を眺めるのが函館の夜景。五稜郭タワーに上ると、同じ風景を逆側から見られるのです。私はこれを「函館の裏夜景」と呼んでいます。
お土産物屋は函館トップクラスの充実度!
五稜郭タワーの1階にあるお土産物屋さんですが、非常に大きく、また「函館限定」「五稜郭限定」のもの、そして「函館らしいもの」「五稜郭らしいもの」が目白押しです。私としては、函館のお土産は、ぜひここで購入することをお勧めします。函館駅前や函館空港も土産物屋はありますが、そこまで大きくなく、またお土産も「函館土産」よりも「北海道土産」に寄りがちです。
五稜郭以外で函館のお土産がたくさん揃うところといえば、金森赤れんが倉庫なんかは中規模のお土産物屋さんが多数集まっており、ここもなかなかお勧めです。ただこちらはどっちかというとガラスの置物とか、オルゴールとかオブジェとか、そういったある程度の値段がする小物が中心かな。職場へのお土産、学校へのお土産など、いわゆる「函館のお土産とはこれだ!」というものが売られているのはやっぱり五稜郭タワー1階が一番だと個人的には思うので、ぜひじっくり見るといいと思います。
五稜郭のランチ・グルメ
なんと五稜郭周辺、函館を代表するグルメスポットがあるのです。一緒に訪問しないのは非常に勿体無いですね。
「あじさい」本店
函館ラーメンを代表する店、「あじさい」。函館ラーメンといえば「あじさい」の塩ラーメンだ!というくらいの超有名店です。そしてその本店があるのは実は五稜郭公園の目の前なのです。
ラッキーピエロ 本町店
函館のご当地グルメバーガーの店、「ラッキーピエロ」も近くにあります。地元の食材にとことんこだわったハンバーガーは、まさに絶品。初めての方は1番人気の「チャイニーズチキンバーガー」をオーダーするのがおすすめです。
五島軒 函館カレーEXPRESS 五稜郭タワー店
函館カレーで有名な店、「五島軒」も五稜郭、それも五稜郭タワーの中に店を構えています。店内で食べる函館カレーやその他洋食メニューも非常に美味しく、一方でテイクアウトで購入できる「カレーパン」も定評があります。
なぜカレーや洋食が函館名物?と思うかもしれませんが、函館は早くから開港していましたから、諸外国から洋食文化がたくさん入ってきていたのです。函館が塩ラーメンで有名なのも、中国から入ってきた中華スープがそのきっかけと言われています。
六花亭 五稜郭店
食後のデザートにはぜひ「六花亭五稜郭店」に立ち寄りを。「六花亭」は北海道を代表するお菓子メーカーです。あの「マルセイバターサンド」で有名な店ですね。
そんな「六花亭」直営の喫茶店が五稜郭にもあります。ここは「函館らしい場所」というよりも「北海道らしい場所」になりますが、それでも六花亭をお土産で買う人は大量にいても、六花亭直営の喫茶店に入る観光客はなかなか通なのではないでしょうか。ぜひ五稜郭で行っておきたいポイントです。
五稜郭周辺の観光スポット
さて、五稜郭周辺、本当に歩いてすぐのところにも、色々と観光スポットがあります。
五稜山 最上寺
五稜郭公園の目の前にあるお寺です。御朱印を目当てに訪れる方が非常に多い場所で、特に土方歳三の署名入りの御朱印が人気です。実際に土方歳三の筆跡をもとに作られた御朱印だそうですよ。歴史マニア、新撰組ファン、土方歳三推しにはたまらないでしょう。
北海道立函館美術館
次に、美術館もすぐ近くにあります。訪れる人は少ないですが、道南ゆかりの美術品が多数展示されています。
函館市北洋資料館
ここも訪れる人は非常に少ないのですが、いや本当に不思議なくらい誰もいないのですが、めちゃくちゃ面白い場所。個人的には自信を持っておすすめできる穴場スポットです。入場料も非常に安く、一般100円、学生50円。
こんな値段でいいのか?と思うほど、充実した展示で楽しませてくれます。
北海道の漁業、北洋漁業とはどのようなものなのか。北の海に生きた人々のロマンと、北の海の恵み、そして厳しさも学ぶことができます。
北海道の暮らしに漁業は欠かせないものでしたが、それをしっかりと学べる場所は決して多くありません。そういった意味でもここ北洋資料館は貴重です。五稜郭公園や五稜郭タワーの混雑が嘘のように誰もいませんが、それが不思議に思えるくらい素晴らしい展示の数々です。
あれ、これは操縦体験?
五稜郭を200%楽しもう!
五稜郭は、五稜郭公園、五稜郭タワーだけでも十分満足できてしまう観光地ですが、このエリアはグルメも充実、美術館・資料館など見どころも多く、また五稜郭公園内にある箱館奉行所も必見です。この記事を最後までお読みいただいた皆さんは、きっと五稜郭を200%楽しむ準備ができているはずです。五稜郭を100%満喫して満足している観光客を横目に、ぜひ200%楽しんできてください!
五稜郭の歴史・基礎知識についてはこちらから!
さて、ここまで五稜郭と、その周辺の観光について書きましたが、そもそも五稜郭って何なのかよくわからない、また五稜郭の歴史について詳しく知らないという方もいらっしゃるかと思います。以下の記事にまとめていますので、必要な方は参考にされてください。