空港から宿へ

まず空港からバスに乗るのですが、意外とバスがたくさん出ているんですよね。系統も多く、行き先表示も全てノルウェー語でどのバスに乗ったらいいか分からないので、とりあえず来たバスの運転手さんにCity Center?みたいな感じできいてそれっぽいバスに乗り込み、街の中心部へ向かいます。後はGoogleマップを頼りに我々の宿を探すだけです。幸い宿から返信が来たので、予定通りアーリーチェックインができることになりました。本当に良かったです。



こんなところ誰も興味ないかもしれませんが、今回5泊する貸アパート部屋はこんな感じ。広くて綺麗ですし、北欧らしい作りでなかなかいいと思いました。
散策
まずは5泊暮らすことになるトロムソの町を、スーパーの場所などの偵察を兼ねてお散歩します。ちょっとお腹が空いたので、途中で何か軽く食べるものが売っていたらいいのですが・・・

いかにも絵に書いたような「北欧の町」という感じです。中心部は活気もあり、人通りも多く、お店も多いです。確かにトロムソは小さな町ではありますが、日本の地方都市とはえらい違いだと思ってしまいます。日本だとそこそこ大きな市の中心部でも、シャッター街で誰1人歩いていないとかいうのは普通ですからね。

セブンイレブンがありました。世界のセブンイレブン、素晴らしいですね。せっかくなのでここで軽いお昼ご飯を買っていくことにしました。

家に帰ってバーガーを食べれば、長旅の疲れから眠くなってきます。
展望台までの道
仮眠を取ればもう夕方。部屋で夕食を済ませたら、早速夜のお出かけタイムに突入です。もちろんこの旅行の目的はオーロラハント。今日はメンバーのオーロラ担当によるとオーロラが見られる確率があるようなので、早速オーロラチャレンジをしてみます。
協議を重ねた結果、まずは展望台に行ってみることにしました。流石に山を歩いて登るのは自殺行為ですが、展望台に向かうロープウェイの乗り場までは4kmほどなので、もちろん歩きます。・・・って歩く人はなかなかいないと思いますがね。

右上の山の上に灯りが見えます。あそこが展望台です。オーロラを見たければ普通に空を見上げればいいんじゃない??と言われそうですが、トロムソの町はかなり明るく、街中からのオーロラはかなり厳しそうなのです。あの山の上であれば、光もあまりなく、オーロラを拝める可能性がありそうです。
というわけで展望台に向け歩みを進めるわけですが・・・

なんだかもう絶景すぎます。


店は残念ながらもう閉まっていますが、夜の街並みが美しすぎます。あまりに美しくて、寄り道ばかりで、全然足が前に進みません。


港も美しければ、ちょっとした小さな路地ですら、まるでおとぎ話の世界のようです。

やがてトロムソ橋にやってきました。この橋で海を渡り、反対側の陸地に行きます。全長1kmの長い橋です。

このトロムソ橋の上、風が無茶苦茶強くてすごく寒いです。でも橋の上から見る夜景があまりに美しくて、寒さも忘れて見惚れてしまいます。北緯70度に、こんなに綺麗な町があるんですね。

反対側の陸地も見えてきます。


橋も終盤に差し掛かってくると、真っ先に見えてくるのが北極教会です。

当然のように教会はすでに閉まっている時刻ですが、ライトアップがされており、本当に美しかったです。

教会とトロムソの夜景。初日から感動の連続です。

教会を出ると、流石に段々と寂しい道になっていきます。これまで寄り道をしすぎて時間が押している分、ここからロープウェイ乗り場まではペースを上げて歩きます。

到着しました。ここがロープウェイの乗り場です。有名観光地なのですが、その割には静かです。こんなところでも、日本のようにおばちゃんが紙のチケットを売るのではなく、ロープウェイのチケットを各自のスマートフォンで購入して、自動改札にかざすというスタイルです。行った際は係員の人も誰もいなく、乗り場や購入方法に戸惑いましたが、ロープウェイの出発時間が迫ってくるとちゃんと係員の人が出てくるようでした。

こっちからは乗れなくて、

奥にある光った階段から上がるのが正解です。
山頂へ
さて、ロープウェイで山頂の展望台まで上がります。

ロープウェイから見下ろす夜景は驚くほど美しいですが、きっと山頂まで行けば全貌が見えるのでしょう。

と、山頂に着いて空を見上げれば一筋の光が。


なんと初日の夜にして早くも見られてしまいました。オーロラです。山頂にいる人の様子だと、これまではオーロラは見えていなかったのですが、我々が山頂に着くのと同時に出始めたようです。空も我々の訪問を歓迎してくれたのでしょう。

ウェルカムオーロラは、短い時間の間に刻々とその姿を変えていきます。縦に広がったかと思えば横に広がり、一旦姿を消してまた現れたり。まるで生き物のようにダイナミックな動きをします。だからシャッターチャンスがかなり難しいです。

オーロラは歓迎の舞を見せてくれた後は、また鳴りを潜めてしまいました。それでも写真に撮ると、遠くの空が若干緑に写っており、まだオーロラの卵がそこにあることを感じさせます。

って、オーロラに目を奪われがちですが、この山の上の景色もなかなかすごいものでしょう。

初めて見るオーロラに感動して忘れてしまいそうでしたが、夜景も見なければなりません。しかしこちらも息を呑むような美しさです。北の果て、北緯70度にこんなに美しい町が広がっているなんて感激です。函館の夜景よりも1ランク2ランクくらい素晴らしい夜景だと思いますが、世界三大夜景の一つにも数えられておらず、「夜景の美しい町」としての知名度はほとんどないのではないでしょうか。きっとトロムソのアクセスが良くないから、マイナースポットだからだと思います。世界にはきっと、「知られていないけどすごい場所」がもっともっとたくさんあるのでしょう。ぜひ足を運びたいものです。


気温がどの程度なのかはわかりませんが、寒さを忘れて燥ぎすぎても大丈夫。ロープウェイ乗り場まで行けば、暖房の効いているカフェがあります。迷いましたが、もうこれからオーロラが再び見えるようになるとは考えにくい空模様になったためと、ちょっと混んでいたので、立ち寄らずに下山することとしました。

ロープウェイで下山した後は、本来歩いて宿まで帰るべきなのでしょうが、途中までバスがあったので乗ってしまうことに。時刻はもう日付を回りそうです。それにもかかわらず、こんな小さな町にまだ路線バスが若干本数とはいえ走っているのですから、さすが夜中までオーロラハントに勤しむ人たちが多い町ですね。