谷地頭(やちがしら)といえば、函館市電の終点。立待岬や函館公園など、確かに観光地はあるものの、函館の中ではちょっとニッチなエリアでしょう。
そんな谷地頭の市電の電停からも決して遠くない場所に、地元の人から愛され続けている老舗のお寿司屋さんがあります。店の名前を「江戸松」といいます。

この「江戸松」、観光客にはほとんど知られていないお店でありながら、地元の人からは熱い支持を受けている名店です。


店内は決して広くはないですが、趣があって清潔です。カウンター席と小上がり席があり、少人数でも大人数でも入りやすいお店です。
新鮮なネタが売りの寿司店

この店の最大の特徴は、函館ならではの非常に新鮮かつ上質なネタを使用しているところです。仕入れにはかなりのこだわりがあるようで、地元の新鮮なネタでかつ、プロの目利きが選んだネタは伊達ではありません。それでいてネタはしっかり分厚く、素材の味を存分に堪能できます。個人的には函館でもトップクラスだと感じています。
どのネタも非常に美味しいのですが、特に評価が高いのはアナゴ、サーモン、マグロあたりでしょうか。どれも脂が乗っていて最高に美味しいです。やはりお寿司屋さんなので、季節によっておすすめのネタも変わります。お店を経営されているご夫婦は非常に親切で優しいので、気になった場合はおすすめを聞いてみるといいでしょう。
シャリは比較的大きめです。それでもネタにはしっかり厚みがあるので、シャリとネタのバランスはしっかりちょうどいいです。さすがベテランの寿司職人という感じを受けます。シャリも柔らかくて美味しく、酢飯感もあまり強くないので、しっかりネタの良さが生きています。
北海道の寿司屋というのは意外と当たり外れが激しい印象で、時によっては回転寿司の方がハイクオリティなものが期待できたりもするのですが、ここは間違いなく本物の寿司を味わえます。観光客を相手に商売をしているのではなく、地元の方に長年愛されているところが、何よりの証拠ですね。
なお、江戸松という名前から赤酢を使った江戸前寿司をイメージする方もいるかもしれませんが、江戸前寿司ではありません。あくまでもスタンダードな寿司ではありますが、だからこそ素材の良さを感じることができる、という側面もあると思います。
それでいてリーズナブル
でも、それだけ美味しい寿司屋なんだから高いでしょう?と思われるでしょう。しかしここではセットによりますが、大体寿司1人前で2000円〜4000円ほど(2025年現在)。豊富なネタが乗った海鮮丼で3500円ほど(2025年現在)と、クオリティに比してリーズナブルです。観光地価格のものも多い函館ですが、良好なコストパフォーマンスのお店と言えるでしょう。先ほどの写真のセットは、2025年に注文したものですが、2500円(税込)でした。2500円でウニもいくらも乗っているんですから、素晴らしいコストパフォーマンスです。
日本酒にも強い
もう一つ挙げるとすれば、日本酒も豊富に取り揃えており、店の特色の1つとなっています。私は日本酒はあまり飲まないので詳しく論評はできませんが、「江戸松」オリジナルで自家製の日本酒が用意されているのも大きなポイントです。私は(日本酒がそんなに好きなわけではないので)飲んでいませんが、自家製の日本酒の評判はかなり良いです。
ぜひ訪れたい函館の名店
函館のお店も、以前は隠れた名店だったのにちょっとテレビで紹介されて、観光客で大行列になってしまった、というお店が結構あります。例えば五稜郭公園前の「旬花」という回転寿司屋さん。本当に美味しいんですけど、昔は観光客からはそんなに注目されていなかったんですよね。でも先日テレビで紹介され、最近では常に大行列となっています。
このお店は静かな住宅街の、リーズナブルでありながら質が高く、雰囲気も良い上品なお店です。地元民からは大人気なので、確実に行きたいなら予約は必須ですが、まだ観光客にもあまり知られていなく、比較的落ち着いて食事を楽しめます。経営されているご夫婦も本当に優しくて気さくな方ですから、きっと話も弾むでしょう。

