この旅行記は、夏の北海道卒業旅行(1)の続きです。
旭川から名寄へ、そしてレンタカー
旭川駅からは、特急「サロベツ1号」に乗って名寄に向かいます。「サロベツ1号」は稚内行きですが、今回は途中の名寄で降り、名寄でレンタカーを借りることにしています。
名寄駅は、宗谷線を大きく2分する駅。名寄駅より南、旭川〜名寄間は、ローカル線ではあるものの、そこそこ列車の本数があり、利用者も多いところ。一方、名寄から北、名寄〜稚内間の列車本数は極端に少なくなっています。そんな主要駅だけあって、やっぱり駅自体は大きいです。しかしその立派な駅に反して、駅前の商店街はシャッター街となっており、少し見苦しいですが、まず観光案内所へ向かって情報収集をします。
本当は名寄はひまわりが有名。流石にシーズンが終わっていることは分かりきってましたが、「ひまわりなくても綺麗ですかね?」みたいな聞き方をすると微妙な反応。時間的なこともあって、結局、最初は名寄の道の駅に向かうことにしました。
というわけで、予約していたレンタカーを拾い、足をゲット。
車は白のアクアでした。ぜひ真っ赤な車がいいなーなんて言っていたんですが、白でしたね。レンタカーって車種は指定できても色は指定できませんから、そこは致し方ありません。色指定したい需要はほとんどないんですかね??
まあ、白も悪くはありません。きっとうまく北海道の風景に映えてくれることでしょう。
道の駅 もち米の里 なよろ
まずは名寄の道の駅へ。名寄はもち米が有名ですが、そのもち米で作った大福が美味しいのだそうです。これは買っていきたいものです。
大福にはいろいろな味があります。私が選んだのは、「瀬戸内レモン」と「かぼちゃ」。前者は北海道らしくなくて面白いし、逆に後者はThe北海道、というチョイスにしました。
道の駅びふか
次に、北上して道の駅びふかへ。道の駅への到着時刻は16時55分。道の駅から少し離れた場所にチョウザメ館があり、そこは17時閉館なのですが、なぜかトライする運びとなりました。道の駅から歩いてたどり着いたのは16時59分。すでにチョウザメ館は閉まっていました。まあそりゃそうやろ。
これがその「チョウザメ館」。悔しいので外観だけでも写真を撮ったりして。
さて、気を取り直して道の駅に戻ります。途中、「松浦武四郎踏査の地」の碑がありました。松浦武四郎は北海道を「北海道」と命名した人ですが、その「北海道」という名を思いついたのはここ美深町の北側のお隣、音威子府(おといねっぷ)村での出来事がきっかけだと言われています。
お土産物を見たり、「びふかアイランド展望台」に上がったりして、観光を楽しみます。
どうですか、これが展望台からの景色です。なかなかいいでしょう。
って、展望台と呼ぶにはちょっと無機質ではありますが。ただの建物の屋上っていう感じですよね。いや、こういうのがまた味なのです。
フクロウも相当年季が入ってますね。元気かーい??
このポストもいい味。
天塩川温泉へ行くはずが・・・
今宵の宿は、音威子府村にある「天塩川温泉」です。そこに向かって車を走らせますが、何故か通り過ぎてしまいました。そして通り過ぎてしまったのをいいことに、JR咲来駅に寄り道。北海道の無人駅の雰囲気って本当にいいですよね。夕刻は尚更です。
列車は1日上下4本ずつしか来ない咲来駅ですが、なんとタイミングよく列車が到着。しかし当然のように乗降客はなく、薄暗くなった線路を走り去っていきました。
天塩川温泉
何だか最後に大回りをしてしまいましたが、まだ明るさの残るうちに今晩の宿、天塩川温泉に到着です。この施設、民間のホテルや旅館ではなく、なんと音威子府村の村営施設であることも面白いポイントです。「天塩川温泉」と言っても温泉街があるわけでもなんでもなく、あるのはこの施設1つだけ。周囲にも何もなく、大自然の中にポツンと立派な施設が建っている、と言った感じです。
夕食は、変に豪華すぎず、素朴で非常に美味しかったです。本当に食材が素晴らしいと感じました。特に帆立のベーコン巻きは絶品でしたね。あと特筆すべきは天塩川温泉の源泉を練り込んだ「源泉そば」。ここ音威子府村は蕎麦で有名で、真っ黒な「音威子府そば」、逆に真っ白い「咲来そば」、道の駅が開発した「マルシチ」、そしてこの源泉そばなど、本当に多種多様なそばがある村です。
そして食事と並んで楽しみなのが温泉。いい湯でした。ただやはり大自然の真っ只中というわけで、露天風呂には、その明かりで大量の蛾が集結していました。露天風呂までたどり着くには、360度巨大な蛾に囲まれた世界を、蛾を掻き分けて歩かないといけないという環境。そしてもちろん、浴槽の上にも飛び交っています。当然のように誰一人入っていませんでした。
聞くところによると、例年はこんなことはあまりなく、今年が異常発生しているとのことでした。
私は頑張って10秒ほど入浴しました(これが限界だった!)が、まあこんなのもいい思い出になることでしょう。
(つづく)